設計士ブログ
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こんにちは。和歌山県日高郡みなべ町を拠点に、田辺市・御坊市・日高郡・西牟婁郡などで、新築注文住宅やリフォーム・リノベーションを手がける、エイト建築設計事務所です。
高気密・高断熱の快適な住まいと、家事がしやすい間取りをご提案しております。
家づくりを考えるとき、間取りやキッチンの設備、おしゃれなリビングの内装にはたくさん時間をかけてこだわりますよね。
でも、「屋根の下がどうなっているか」を意識されたことはありますか?
実は、現代の木造住宅において、外壁には当たり前のように「通気層(外壁通気工法)」が設けられています。壁の中の湿気を逃がし、柱や断熱材を腐らせないためです。
では、「なぜ、壁には通気層があるのに、屋根には通気層がないのでしょうか?」
▲ 壁と同じように屋根にも通気層をつくる「通気立平デネブエアルーフ」
私たちエイト建築設計事務所では、2022年から新築住宅の屋根に、株式会社ハウゼコの通気立平「デネブエアルーフ」を標準仕様として採用しています。
スタイリッシュで雨漏りに強い「金属立平葺き」の良さをそのままに、これまでの屋根が抱えていた最大の弱点を克服した革新的な屋根材です。
「なぜ、一般的な屋根材ではなく、あえてデネブエアルーフを標準にしているのか?」
今回は、代表建築士の視点から、お施主様の大切な住まいを50年守り抜くための屋根選びについて分かりやすくお話しします。
屋根のトラブルといえば、まず思い浮かぶのが「雨漏り」ではないでしょうか。
もちろん雨を防ぐことは大前提ですが、実は建築実務において雨漏り以上に恐ろしく、かつ見落とされがちなのが「屋根内部に滞留する湿気」です。
▲ 密閉された下地空間に湿気がこもると、野地板の含水率が上昇し木材腐朽菌の温床に
近年の住宅は気密性・断熱性が非常に高くなっています。そのため、室内の生活で発生した水蒸気や湿気が、天井や小屋裏(屋根裏)へと上昇していきます。
従来の一般的な金属屋根工法では、野地板(のじいた:屋根の下地となる木の板)の上に防水シート(アスファルトルーフィング)を敷き、その上に直接金属屋根を施工していました。
この構造には、ひとつ大きな問題がありました。
「野地板に吸収された水蒸気の逃げ場が無く、湿気が外へ逃げられない」ということです。
湿気の逃げ場がないと、下地である野地板が湿気を吸い込み続け、含水率が上昇します。木材の水分量が高い状態が続くと、木を腐らせる「木材腐朽菌(ふきゅうきん)」が繁殖しやすくなります。
屋根の表面がピカピカで雨漏りがしていなくても、見えない下地が数十年で蒸れてボロボロに腐ってしまう――。これが、従来の屋根工法が抱えていた深刻なリスクでした。
さらに、新築工事中の雨濡れによる水分の閉じ込めや、軒先からの毛細管現象による雨水の吸い上げなど、屋根下地が傷む要因は日常のすぐそばに潜んでいます。
「屋根の下地を湿気から守り、常に乾燥した健康な状態を保ちたい」
その想いを実現したのが、次世代の屋根材「デネブエアルーフ」です。
▲ デネブエアルーフを構成する独自の4層構造
デネブエアルーフの最大の特徴は、屋根全体をひとつの「呼吸するシステム」として捉えた独自の多層構造にあります。
▲ 通気リブ構造が空気の流れを生み出し、湿気を屋外へ連続排出
透湿ルーフィングを通して野地板から抜けた湿気は、通気リブが生み出す空気の流れに乗って、軒先から棟(屋根のてっぺん)へとスムーズに排出されます。
屋根材そのものに通気機能を持たせることで、野地板の含水率を常に低く保ち、木材腐朽菌の発生を根本から抑え込むことができるのです。
「雨漏りや台風のときは大丈夫なの?」と思われるかもしれません。
日本の気候は、猛烈な台風やゲリラ豪雨、激しい風雨が年々増加しています。
デネブエアルーフの真骨頂は、「万一の事態が起きても、すぐにリカバリーできる乾燥力」にあります。
▲ 濡れても速やかに乾燥へ導く「湿気排出・乾燥サイクル」
もし強風や吹き込みによって、万が一野地板が濡れてしまうような事態が発生したとします。
「透湿ルーフィング」×「通気リブ」の相乗効果によって、未知の自然災害やリスクを無力化し、屋根下地の健康を回復させるサイクルが確立されているのです。
これまでの一般的な立平葺きとデネブエアルーフの違いを比較してみましょう。
| 比較項目 | 従来型 立平葺き | 通気立平 デネブエアルーフ |
|---|---|---|
| 屋根下地の通気性 | 無し(密閉構造) | 有り(通気リブ構造) |
| 万一の浸水時の乾燥スピード | 遅い(腐朽リスク高) | 速やか(透湿シートとの相乗効果) |
| 施工工程(学習コスト) | 標準的 | これまでと同じ工程(学習コストゼロ) |
| 漏水への保証体制 | 通常の製品保証のみ | デネブエアルーフ 小屋裏漏水保証制度 |
屋根の性能を上げると、「太陽光パネルは載せられる?」「雨音がうるさくならない?」といったご質問をいただくことがあります。デネブエアルーフはその点も万全です。
屋根の耐久性を語る上で、もう一つ欠かせないのが「保証」と「開発元の信頼性」です。
▲ 独自の通気構造と乾燥メカニズムへの自信を裏付ける保証制度
デネブエアルーフには、メーカーによる「小屋裏漏水保証制度」が用意されています。
万が一の漏水事故に対しても確かなバックアップ体制が敷かれているのは、メーカー自身が通気構造と防水・乾燥メカニズムの性能に絶対の自信を持っている証拠です。お施主様にとっても、これ以上ない「50年の安心」の裏付けとなります。
デネブエアルーフを開発したのは、換気棟や外壁通気部材の専門トップメーカーである株式会社ハウゼコです。
日本の木造住宅を湿気から守る研究において、学会や業界団体をリードし続けている専門企業です。単なる「建材メーカー」の枠を超え、建築物理や温熱環境の科学的な知見に基づいて開発された製品だからこそ、私たちも心から信頼を寄せています。
家が完成して引き渡しのとき、屋根の下地や通気層を見ることはできません。
完成見学会でも、お客様の目が留まるのは開放的な吹抜や美しい無垢の床、便利な家事動線です。
ですが、お住まいは20年、30年、40年、50年と住み継いでいくものです。
紀南・和歌山エリアは、温暖で暮らしやすい気候の一方で、夏には非常に強い日差しが照りつけ、秋には台風の激しい風雨に見舞われます。
「50年先も、雨漏りや下地の腐朽を心配することなく、家族が健やかに笑って暮らせる家にしたい」
その答えとして、エイト建築設計事務所では2022年からデネブエアルーフを標準仕様として新築住宅に採用しています。オプションの追加費用をいただく形ではなく、私たちが建てるすべての新築に標準でお付けしているのは、この屋根構造が住宅にとって「当たり前に備えるべき基本性能」だと確信しているからです。
高気密・高断熱の快適な暮らしを足元から支えるのは、屋根のてっぺんで静かに呼吸し続けるデネブエアルーフです。
「わが家の屋根の湿気対策はどうなっているの?」
「高気密・高断熱住宅で長持ちする仕様をもっと知りたい」
そんな疑問や気になることがございましたら、ぜひエイト建築設計事務所へお気軽にお問い合わせください。代表建築士が、プロの視点から分かりやすく丁寧にお答えいたします。